勉強会【鎮痛剤】


今回は「鎮痛剤」についての社内勉強会を開催させていただきました。

日常的によく使うお薬として、痛み止めがあります。

では、痛み止めにはどんなものがあるか疑問に感じたことはありませんか?

今回は鎮痛剤、いわゆる痛み止めについてご紹介します。
 
前置きとして・・・

痛みと鎮痛剤について勉強会を開催するにあたって、いろいろ勉強しなおし、調べたりしたのですが、非常に奥の深い分野でした。本当に底なしなんです。

まず痛みとは?

痛みが起こることで、身体の異変や異常を感知します。それにより、危険回避や察知を行うことができます。つまり本来痛みとは身体を守るための生命活動に必要不可欠な感覚なのです。しかし、その中でも生命維持に不要な痛みがあります。このような場合は治療が必要になってきます。

次に痛みの種類をご紹介します。

①侵害受容性疼痛:いわゆるケガによって生じる痛み。
②神経障害性疼痛:神経系の損傷、機能障害によって生じる痛み。

上記2つが代表的な痛みです。他にも痛みに種類がありますが、底なしなので今回はこのふたつのみのご紹介です。

では痛みの治療に使われるお薬についてご紹介します。

①侵害受容性疼痛に使用される鎮痛剤
・NSAIDs(非ステロイド性鎮痛薬)
一般的に考えられている痛み止め。ロキソニンやイブ、ボルタレンなどがNSAIDsにあたります。痛みを引き起こす物質の生成を抑えることで、鎮痛効果を示します。炎症が主な原因になっている痛みに対して使用されます。

よくNSAIDsの説明で胃潰瘍がないか確認されるかと思いますが、それはNSAIDsが胃酸の分泌を活発にしてしまうので、胃に負担がかかってしまうのです。そのため、胃潰瘍をもたれてる方には使ってはダメなのです。

また腎臓から排出されるため、腎臓にも負担がかかるので、腎機能が下がっている方や高齢者の方にも使用するのに注意が必要です。

また妊婦さんや15歳未満のお子さんにも使うことができません。

・アセトアミノフェン(カロナール)
NSAIDs以外の代表的な痛み止めです。NSAIDsより効果はマイルドですが、非常に安全性が高く、妊婦さんや15歳未満のお子様にもご使用いただけます。でも稀ではありますが、副作用に肝障害があるので、安易な使用はいけません。

②神経障害性疼痛に使用される鎮痛剤
・神経の興奮を抑えることで痛みを抑える鎮痛剤
・抗うつ剤:痛みの伝達を遅らせることで痛みを和らげる
・作用機序不明の鎮痛剤

上記の鎮痛剤で痛みがとり切れない場合に、鎮痛補助薬というお薬もあります。

・鎮痛補助薬
本来は鎮痛剤ではありません。なので保険が効かないことがほとんどですが、鎮痛剤の補助として使用される場合があります。

そして最強の痛み止め、なおかつ痛み止めの最後の砦であるお薬をご紹介します。

<オピオイド製剤>
麻薬製剤と言えばピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんね。非常に強い鎮痛効果があります。癌などの慢性疼痛などに対する疼痛緩和で使用されます。麻薬と聞くと怖いかもしれませんが、きちんと使い方を守れば危険なお薬ではありません。しかし副作用も強く、有名なものだと吐き気、便秘、眠気などがあります。また保管方法や処方のルールが非常に厳しく決められているお薬です。

今回はこれにて以上です。

読んでいただきまして誠にありがとうございます。

スタッフ・가다 (カダ)


関連記事

ピスタチオ薬局
日祝
9:00-18:00

〒532-0023
大阪市淀川区十三東1-9-12
キタムラビル1階