

思いがけず、天神祭の「陸渡御(りくとぎょ)」に出くわしました。
どこからともなくお囃子の音と人だかり。
正装した人たちがゆっくりと行列をつくって目の前を進んでいました。
陸渡御は、天神祭のなかでも重要な行事のひとつ。
神さまをお乗せした御鳳輦(ごほうれん)や神輿(みこし)などが、大阪天満宮から船渡御の出発点となる港まで、街中を練り歩いていくものです。
神さまが町を見てまわり、人々を見守る、そんな意味合いのある神聖な行列だそうです。
その先頭には一頭の立派な牛が歩んでいました。
神さまの乗り物を曳く大切な役割を担っており、「御神牛(ごしんぎゅう)」と呼ばれる、神聖な存在だそうです。
人の多さにちょっと圧倒されながら、屋台の出ている商店街へ迷い込み、かき氷にたこせん、金魚すくいにりんご飴、懐かしい夏祭りの雰囲気を楽しめました。
ただ、暑さは容赦なく。
夕方とはいえ、じんわり滲むような熱気に包まれ、汗が止まりませんでした。
この暑さもまた、夏祭りの景色の一部なのかもしれませんね。
そんなことを思いながら、賑わいを背にそっとその場を後にしました。
それでは、また次の更新をお楽しみに。