



澄みきった青がどこまでも広がり、風がやわらかく、明るい陽射しに包まれる日。
そんな穏やかで心地良い秋の日を表す言葉に「秋麗(あきうらら)」という表現があります。
「うららか」といえば、春を思い浮かべる方も多いでしょう。
「春麗(はるうらら)」という響きは、新しい芽吹きのような華やかさを連想させます。
実際に「うららか」は本来、春の季語なんです。
でも、秋にも同じように心ほどけるような日がありますよね。
空気はひんやりとしているのに、陽射しは明るく、心がすっと澄んでいく、そんな秋特有の穏やかさを表現したのが「秋麗」です。
春うららは華やぎに満ち、秋うららは落ち着いた静けさや透明感を感じさせます。
同じうららかでも、季節が違えばこんなにも雰囲気が変わります。
どちらも季節の心地良さを伝える美しい言葉です。
もし晴れた秋の日に、空がどこまでも青く高く、澄んで見えたら、その日は「秋麗(あきうらら)」と呼ぶのがぴったりかもしれません。
それでは、また次の更新をお楽しみに。






