夏のレジャーは河川での水遊びや釣り、近隣でのキャンプは人気があります。
波のある海よりも川のほうが安心という印象を持つ方もいますが、河川での水難事故件数は中学生以下のこどもで多く、半数以上を占めます。
川では海ほど体が浮きません
海で泳げても、川では泳げないことがあるとご存知でしょうか。
まず、川は真水で、海は塩水という大きな違いがあります。
海で体の力を抜けば自然と浮くのは、海水に塩分が含まれていて浮力が大きくなるためですが、川では体が浮きにくくなります。
そして、見た目よりも実際は「深くて」流れが「速い」といったことが川には多く、水が流れ続け、地形によって流れが複雑になっていて体が吸い込まれるようなところもあり、海と同じように泳ぐことができません。
川の水が濁り始めたら要注意
雨の日には水辺に近づかないのはもちろん、川の上流の天気も気にしておくことも必要です。
今その場の天気は良くても、別の地域で降る雨が川を伝わり、急に水が濁ってきたかと思うとみるみるうちに水かさが増して、ゆるやかだった川が濁流になることがあります。
川の水が濁り始めたら要注意であること、覚えていてください。
普段から遊び慣れた場所でも、どんなに穏やかな川でも、どんなに泳ぎが得意でも、甘く見てはいけません。
川の水は思っているより冷たい
川の水は真夏でも体温よりかなり低いです。
また、熱の伝導率は空気の20倍以上、つまり、水の中では体温が非常に奪われやすく、さらに流れのある中では時間とともに急激に体温が奪われ「低体温症(ハイポサーミア)」になってしまうことがあります。
水温が低いと体力も奪われやすく、体が冷えると血行が悪くなって足がつりやすくもなります。
大切な人や自分の命を守るために
さて、川が危険な場所なら、もう川遊びは怖いからやめよう、こどもには危ないから絶対に近づかないように言おうと思った方もいるかもしれません。
危険を遠ざけることも大切です。
でも、命を守るスキルは「行かない」だけではなく、「どこが危ないか」「何が危ないか」「どうすればいいか」を知っておくことだと思います。
溺れてしまったときにとるべきポーズや、溺れている人を見つけたときにとるべき行動、サイズの合ったライフジャケットやマリンシューズを着用するなど、しっかり準備して、安全を最優先に考えて、楽しい時間を過ごしたいですね。
それでは、また次の更新をお楽しみに。