

ふと空を見上げると、真っ青な空にすーっと一本の白い線が引かれていました。
そう、ひこうき雲です。
なんとなく飛行機が見えなくなったあとも、しばらく空を眺めてしまうことってありませんか。
実はひこうき雲って、ただ飛行機が空に描いている白い線…というわけではありません。
その正体は、飛行機のエンジンから出た水蒸気などが、上空のとても冷たい空気に触れてできる小さな氷の粒の集まりです。
その氷の粒が光を散乱させることで、わたしたちには白い線として見えています。
つまり、ひこうき雲は「飛行機をきっかけに生まれた細長い雲」なんです。
飛行機が空に「線を引いている」のではなく、飛行機が通ったことで「空が小さな雲を作っている」のだと思うと、ちょっと見方が変わりませんか?
では、なぜすぐに消えるひこうき雲と、長く残るひこうき雲があるのでしょうか。
上空の空気が乾燥していると、氷の粒がすぐに水蒸気へ戻って、ひこうき雲は短時間で消えていきます。
反対に空気が湿っていると、ひこうき雲は消えにくくなり、風に流されながら少しずつ広がっていくこともあります。
そのため、ひこうき雲が長く残っているときは、「上空に水分が多いのかもしれない」と推測できます。
ただ、ひこうき雲の見え方は湿度だけで決まるのではなく、飛行機の高度、気温、風の強さや向き、エンジンの状態など、複数の条件が関係しています。
同じ空を飛ぶ飛行機でも、ひこうき雲ができる場合と、ほとんど見えない場合があるのは、そのためです。
ちなみに、「ひこうき雲が長く残ると雨が降る」という話を聞いたことがある方がいるかもしれません。
低気圧や前線が近づいているときには、天気の変化に先立って上空の湿度が高くなることがあるため、ひこうき雲が長く残るタイミングと天気が変わるタイミングが重なる場合もあります。
とはいえ、長く残っているからといって必ず雨が降るわけではありません。
雨が降るかどうかを知りたいときは、天気予報を確認しましょう。
そのうえで、空の様子を知るための小さな手がかりを示してくれるひこうき雲を楽しんでみてください。
それでは、また次の更新をお楽しみに。




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